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人間は互角の付き合いが基本

人間は「にんげん」ではなく「じんかん」と読みます。

文字通り、人の間、
人と人には良い間合い(=関係)が大切で、人は一人では生きていけないことを表しています。

江戸の町方(町人)は見知らぬ人でも皆、仏様の化身と考えて、お互い対等に付き合うことが基本となっていました。

また、いくら対等な付き合いといっても「親しき仲にも礼儀あり」と、プライバシーも大切に考えていました。

子供やお年寄りを大切にし、文字が読めない人には口伝で、みんながコミュニケーションをとりつつ、共生していくことを実践していました。

江戸の町方の間には「講」という相互扶助会のようなものがありました。
講は江戸の町を住みよくするために、何をしたらよいか話し合い、実行する会です。
たとえば、銭湯がすべて同じ日に休まないよう調整するというような、
消費者と商人両方の利益につながる配慮をする。

現代では、消費者よりも企業が得をするような感じがしますが、
江戸では中をとって、お互いが不利益にならないよう、対等になるような考え方で、
さまざまなルールが決められていたようです。

「お互い様」もこの辺の考えから出てきた言葉なんでしょうね。

大店のご主人も、大工の熊さんもお互い人と人。
そこに上下関係はありません。

人間(じんかん)は互角の付き合いが基本

勝ち組も負け組もない良い言葉です。

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